ギターの歌
さらば
降る樹木の涙よ
この爽やかな川を渡ろう
すでになくしてしまった言葉に
血の雨がささやく
花嫁の影は後ろ向きで
散ってしまった
昨日の蒼空を
ペインティングナイフのように引き裂く震える唇
桜の実が熟れる頃
歌うのをやめない魂の草むら
遠くにいってしまった観念した花嫁よ
夕焼けに染まった雲雀のようにどこまでも
世界がそのままで閉じてしまわないように
鎖の花束をその高き蒼空に
投げかけてくれ
もうすでに失われようとしているその瞬間に
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