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2008.01.20

歌のポップアート化、高田渡生59誕会vol.2

個性が競い合う楽しい3時間半。水と油、この人とこの人、この音楽とこの音楽とは絶対に合わない、と思えるンだけどそれが同じステージで音や詩やセンスを競ってる。進行役の中川五郎さんも言ってたけど、この「生誕会」は渡のためにやるのではなくて彼の歌を未来へ展開していくためというとおり、渡に会ったことのある人もない人も、彼に影響された人たちが集いそれぞれの解釈やそれぞれの渡との繋がりを表現する場と言える。とにかくこんなたくさんの個性を渡は集めていたのだと、今更ながら驚く限りだ。

今回はじめて見かける人が何人かいた。林亭の大江田信さん。一見サラリーマン風なのだけど、ギターやマンドリン、バンジョーが上手い。それになかなか歌もピュア、地味なんだけど好きだな〜。『接吻』なんかなかなか良かった。そして林ヒロシさん。題名はちょっと忘れてしまったが、汽車がどうのこうのという歌をじっときいてたら涙がでてきた。人に嫌われる気持を歌った歌のようだ。なんか共鳴するものがあるな〜。その林さん、本当は小林政広さん実は映画監督もやっていて、昨年ロカルノ映画祭で「愛の予感」がグランプリを取ったらしい。さすが。それから金子マリさん小室等さん、こむろゆいさんもはじめて。それから楽しみのしていたロケット・マツさんにもはじめて会えた。渡のライブのCDで良く聞く名前、どんな人だろうな? とずっと思ってた。なんか想像してたのと大分違って、ユニークというかエキセントリックというか、あの「たま」や「友部」に近い感じの人だったんだな〜。なるほど。そのひとがバンマスをつとめるパスカルズはユニーク。いっぺんでファンになった。そして彼らをバックに歌う友部正人。これはもうちょっと語るには恐れ入るといった感じだ。むかしというかいまでも「にんじん」を鼻歌まじりで歌ってるけど、あんな調子でもう30年以上も歌を作って歌ってるんだな〜。あの頃よりもずっとソフィスケイトされた感じだけど、いい味出してるな〜。

一流の物、有名な物だけしか興味がない人がいるけど、そんな人に聞かせてあげたかったこのコンサート。そして彼らの歌を聴いてると歌を本当に自分たちの方へ引き寄せたんだという思いが強くする。それがフォークのはじまりだったと思うのだ。ステージの上にあった歌を路上や自分たちが生活する部屋や街や仕事へ。いわば歌のポップアート化とも言える。歴史は有名な物だけで作られるのではない、僕らの日常の夢や生活の言葉や詩の中にこそあるのだということ。そんなことをこれらの名もない歌歌を聴くと思うのだ。そして渡はそんな歌や人や詩や音をつなげて生きてきた。そして逝った。それから残された僕らは渡をどうやって未来へつなげていくのだろう。

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