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2006.10.02

電車での出来事

何も起こらなそうで結構いろんなことがある電車。朝の通勤電車でのこと。いつものように座って本を読んでいた。一番ハジッコである。席がいくつか空いてるのに僕の前に40代位の男性が立った。空いてる席に座れば良いのになんて思いながら本読みに没頭しかけたそのとき、その男性が変な動きをした。ドアのほうへ一歩二歩動くと同時に頭を激しく振った。その頭がドアや手すりに鈍くぶつかる音がした。見ると額から血がにじんでいる。一瞬何が起こったのか飲み込めなかったが、多分、貧血か癲癇かどちらかなのだと判断した。どうしたらよいのか、こんなとき思考は一瞬停止する。と同時にこちらが心臓がバクバクする。次の瞬間、「大丈夫ですか」と声をかけ、自分が座っていた席に座るように勧めた。意識はとりあえずあるらしくちょっとためらった後素直に座った。電車が次の駅にとまってその隣が空いたので、自分も隣に座った。あんまり大事にしない方が良いのか、車掌に知らせて、電車を止めてもらう方がよいのか考えたが、どうもそこまでしなくても良さそうだと思い、また本を読むふりをしながら、様子をうかがった。そうこうして、しばらくすると斜め向かい側に座っていたおばさんが、その男性にポケットテッシュをさしだす。横から見ていて気づかなかったが、額から結構血が出ていたのだ。そして彼は、しきりにそれで血を拭っている。その間、僕はといえば本を読む振りをして、心臓をバクバクさせていただけ、とにかくそんなふうにして数分後に池袋駅に着いた。降りる時、彼が「どうもありがとうございました」というのでちょっとほっとし、「いえ、とんでもないです」と言って、あんまりたいしたことはなかったと判断して、立ち去ったのであった。「救急車でも呼びましょうか?」とか「もう大丈夫ですか?」とかもっと何か言葉をかければ良かったのか、もっと自分がしてあげられることがなったのだろうか?とか、いろいろな考えが洪水のように襲ってた。こんなときもっとスマートにできるはずではなかったか? 小心者の自分がいやでたまらなかった。優先席に座ってる訳ではないけど、自分の前に老人が立つことが多い。席をゆずることもあれば、知らんふりして本を読むこともある。吉野弘さんの詩で高田渡が歌ってる「夕焼け」を思い起こした出来事。

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コメント

こんばんは、faceさん!

電車の中、しかも自分の目の前でのアクシデント。
大抵の人は、心臓バクバクで、スマートに
振舞えないと思います。
だって、私もその中のひとでしょうから。
看護婦さんや経験がある人がテキパキと
対処する姿を見ると、自分が情けなくもなるけれど、得意不得意もあるし、私みたいに、思わぬ出来事に
思考がストップしてしまう人もいますもんね。
私も、後から冷静に考えると
「あんな事言ってあげればよかった」とか、
「こんな事してあげれば・・・」
と、ひとり反省会してしまうタイプです。
faceさんもそうですか?

ブックデザイン、とても素敵に出来ましたね。
こうやって、形に残る仕事ができるfaceさん、
凄いと思います。


投稿: ぽっかぽか(faceさん) | 2006.10.03 20:35

こんばんは、ぽっかぽかさん。
いや〜、びっくりしました。
まあ、良い経験というか、
すこしはこんな時のために
対処法を考えてたほうがよさそうですね。
毎日、同じことなんてあり得ない。
なんてことを考えたしだいです。
目に見ない部分で少しずつ変化してるんですね。

ぽっかぽかさんがおっしゃるとおり、
自分も後から、こうすればよかった
ああすれば良かったと、一人反省するタイプです。
間違いなく。
あるときには、思い出してあんまり恥ずかしいときは
ひとり「あ〜」とか「う〜」とか
声だしたりすることがあります。
それを人に聞かれたりすることもあります。
あ〜はずかしい。

ブックデザイン、ほめていただきまして
ありがとう。
また次のステップへ進む勇気が出てきました。
本当にありがとう。

投稿: face(ぽっかぽかさんへ) | 2006.10.03 22:12

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