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2005.04.24

好きな人と組みなさい

小学校の頃かな〜。センセイに「好きな人と組みなさい」と言われたことありませんか〜。その言葉を皆さんはどんな風に聞きましたか〜。僕はその言葉がすごく恐怖に聞こえました。「もしも、もしも、自分と組になってくれる人が誰もいなかったらどうしよう」そんな思いが僕を恐怖に落としいれました〜。幸いそんな恐怖を感じて周りもあせって「じゃ組もうか」なんてなんとか組になれるんだけど、それに外れる人はどうなるんだろう。なんて心は氷ついているのでした。そんなことを思い出させてくれたのが、実は辻仁成のエッセイ、やはり鋭い。彼の場合、絵の授業でそういうことがあって、あぶれた最後に普段無口なW子と組むことになった。その彼女が「ごめんね私みたなのと組むことになって」と言った。彼は彼女の気持ちが痛いほど分かる気がしたというのだった。そしてできあがった絵はクラスの連中も感嘆のため息をもらすほどの仕上がりとなった。「年中はにかんだ顔をした不器用な性格の女の子。あの子は、そして、僕自身でもあるのだ」と。さすが作家先生、頭があがりません。そんな誰にでもあるような心をえぐって見せた、芥川賞作品の「海峡の光」はやはりさすがだと思う。

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コメント

faceさん、こんにちは。
センセイというのは時々怖いことを言いますよね。そのあぶれ感、ブルブルですよね。自分は誰からも選ばれないかもしれない、自分はひとりでやっていかなければならないという孤独を乗りこえたところに、芸術が生まれるということなのでしょうか。お茶を濁すことなく最後までひとりで居つづけた二人は、孤独を友達みたいにしていたのでしょうね。それで孤独と孤独が瞬間、出会って爆発したのでしょうか。子供だというのにせつない話ではありますが。

この話は「そこに君がいた」に載っているのですか。私は辻さんの「ガラスの天井」を読んだことがあります。「家族という遠い島」というのがとても心に残っています。
ではまた!

投稿: chiiko | 2005.04.27 15:58

こんばんは〜、chiikoさん。
chiikoさんがおっしゃるように
最後までお茶を濁さないで
一人で居続けようとしたんですね。
焦らず、「友達いなくっていいや」
と思い続けたんだと思います。
諸富さんの『孤独であるためのレッスン』
も同じことを言ってるんだということを
chiikoさんのこのコメントで
気づかされました。

『そこに僕はいた』の続編みたいな
エッセイで『そこに君がいた』というのが
あって、それに載ってました。
『ガラスの天井』『家族という遠い島』も
読んでみますね。

投稿: face(chiikoさんへ) | 2005.04.27 22:37

faceさん,こんばんは。

書かれた記事を読ませていただいて,中学1年の春の遠足を思い出しました。

私は当時いわゆる「優等生」だったのだろうと思いますが,中学進学で学区を変わったので,「友達はほとんどゼロ」状態でした。担任の先生は確か「6年生で学級委員をしていた人」とか何とかで,グループのリーダーを選び,そこに「行きたい人」が行きなさいというやり方で,班編成をしました。

そうです,案の定私の所には,一人も「行きたい人」がありませんでした。今思うと,決して「社交的」な人間ではなかったと思いますが,何せ一応「優等生」ということで,小学校時代は「お山の大将」のつもりでいた自分としては,多分初めての「孤立」体験だったと思います。

それから何十年か過ぎて,多分私が「我がまま」なせいで,結構「孤立体験」はしたような気がしますし,「お友達がいない」と悩んだこともありますが,ほんの少しずつ「いい加減」になれるようになってきたようです。

投稿: なも | 2005.04.30 02:56

こんばんは〜、なもさん。
なもさんもやはり
そういうご経験がおありですか?
そんなことを
思い出すのはけっして
うれしいことではありませんが
人の痛みをわかって
あげられることは
出きるかもしれませんね。
それにおっしゃるように
年齢とともにそんなことを
すこしごまかして生きられるようにも
自分もなったような気がします。

投稿: face(なもさんへ) | 2005.05.01 21:23

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