向田邦子さん原作の『冬の運動会』を見てみた
昨日は、向田邦子さん原作の『冬の運動会』を見てみた。キャストが興味深くて、見てみる気になった。最初会議の風景がでてきてあ〜つまらなそう、と思って見ているうちに引き込まれてしまった。大筋は祖父・父そして息子がたがいに一つ屋根の下に暮らしながら、理解できないでいる。そしてそのはけ口を別の家族、あるいは彼らなりの理想の家族の幻想に求めるといった感じ。そして実際に祖父は飲み屋で知り合った女性に、父は親友の未亡人の家族に、息子はたまたま知り合った靴屋の家族に、今ある家族にはないものをそこに感じる。そんなものに触れながら理想の家族とは? とそれぞれがそういう人とのふれあいを通してだんだんと気づいていくというもの。
ではあるが、細かい部分ではもっと違う問題もあった。やはり女性の眼でものを見ている。時代は一昔前。父親の博打の借金を返すため、キャバクラで働く日出子(長谷川京子)の人生。あるいは祖父の愛人であった加代(寺島しのぶ)の人生。それから3人の男達の家庭を守る北沢あやこ(樋口可南子)の人生、それぞれの人生がオーバーラップする。長谷川京子のセリフで「なんかわかる気がする。彼女はその日その日の幸せが欲しかったのよ」という加代に対する言葉が切なくなるようで、共感できる言葉だった。そして時代は変わった、というのが実感。
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コメント
faceさん、おはようございます!
私はこれを見ようかなと思っていて見ませんでした。夜遅いですし。
引き込まれたんですね。ほかにも見たことはありますか。
私は子供のころ「阿修羅のごとく」というドラマを見てから向田さんのファンになりました。
男の人は何となく煮えきらなくて優柔不断に、
女の人は流されそうで流されない感じに、たくましく描かれていますよね。
私は今回ドラマは見なかったけど、向田さんの本を読み直しました。
きょうもよい一日をお過ごしください。
ではまた!
投稿: chiiko | 2005.01.06 08:27
こんにちは、そういえば昔『阿修羅のごとく』やってましたね。その頃はあまり興味なくて見てなかったんですけど、今回、このドラマをみていいなと思いました。できれば原作なんかも読んでみたいと思いました。名前はやはり『冬の運動会』というのでしょうか。
>男の人は何となく煮えきらなくて優柔不断に、
女の人は流されそうで流されない感じに、たくましく描かれていますよね。
確かにそんな感じで描かれていたような気がします。
投稿: face(chiikoさんへ) | 2005.01.06 09:58