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2004.09.01

山本容子さんの授業

s.yanagi.jpg
石神井公園の風にゆれる柳に秋がほんのすこし忍びよる


 NHKの番組で有名人が母校を訪れて2日ぐらい授業をするというあの番組。面白くてつい見てしまうのだけれど、大分前の山本容子さんの授業は印象に残った。その授業のなかで、ご自分の作品(かみそりの刃を画面いっぱいにたくさん描いた版画)を生徒に見せて、説明していた。「この絵はピカソに勝とうと思って描いた。ピカソも決して描かなかったものを描くことでピカソを超えようとした」と。そして生徒たちに、「だれも今まで描かなかったもの、だれも見向きもしないようなものを描こうじゃないか」と呼びかけて、授業は盛り上がりをみせる。生徒たちの目の輝きが断然違った。もう気分は一流アーティスト。やる—やるという感じ。
 かたや昨日読んだ川上弘美さんの「センセイの鞄」、これもやはり誰も見向きもしないような一杯飲み屋での純愛物語。この二つに共通するのは、だれも見向きもしなかった、あるいはだれも見ようとしなかったもののなかに、あるものを見ようとする眼だ。見えるものを見えなくし、見えないものに形をあたえることが使命の分野があるのだなと思った。

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コメント

>だれも今まで描かなかったもの、だれも見向きもしないようなものを描こうじゃないか

現代っ子の琴線に触れたんでしょうね。
そんな素敵な授業、受けてみたいなぁ~♪

faceさん、あんずHPのguestのページに8月分の投稿写真をあっぷしました。
faceさんも投稿くださって、ありがと♪
見にいらしてね。(*^^)v

投稿: あんず | 2004.09.01 21:50

こんばんは、あんずさん。
見ましたよ〜。
あんなコーナーもあったんですね。
整理されるの大変でしたでしょう。
自分なんかそんなこと考えないで
勝手に投稿してました。どうもありがとう。
それなら、今月も頑張っちゃおうかな。
力が入っちゃうかも。
な〜んちゃって。

投稿: face(あんずさんへ) | 2004.09.01 22:22

こんにちは、faceさん。
山本容子さんの授業は私も興味深く見ていました。
最初は山本さんが言っていることを理解できなかった子供達がぽか~んとしていたけれど、急に変わりましたよね。
見えるものを当たり前に書くのは簡単だけれど、だれも見向きもしなかったものをあえて探してみつけて書くことは、きっとその過程にも意味があるのでしょうね。
山本容子さんはとても素敵な絵(版画)ですよね。
faceさんの読んだ本の中にも「女」ってありますが、いかがでしたか?エッセイなのでしょうか?読んでみたいな~って思いました。

投稿: ぽっかぽか | 2004.09.02 14:15

こんばんは、ぽっかぽかさん。
見ていらっしゃったんですね。そう、最初は山本さんのいう意味が解らないらしく、みんなポカンとしてましたよね。それで、生のトウモロコシにインクをつけてコロコロころがして、そのアウトラインをトレースするような感じで描いて、あーやっぱりプロだなと思いました。それを見た子供たちは、あれで理解したんじゃないでしょうか? 頭で理解するというよりも、あれで身体で理解したって感じかな。それで子供たちはいろんなものにインクをつけてペタペタやりはじめた。山本さんも手をインクで真っ黒にそめて、そして子供達もよごれるのもかまわずペタペタ、実に楽しそうでした。

「女」というのとその続編で「女・女」という本もあるんですよ。見開きの右ページに見出しと文章があって、たとえば「本を読む女」という見出しがあって、それに関するエッセイが載ってて、左ページには本を読んでる女性の美しい版画が載ってるという構成になってます。ほかには、髪を切った女とか、料理をする女とか、自転車にのる女とか、彼女の思い出や、やはり今まであまり誰も注目しなかった観点をあげて書かれた文章が載ってます。それとやはり版画。それだけ見ても十分に楽しめます。続編の「女・女」は具体的に実在の人物について書かれていて、たとえば、「描かれた女 マリー・ローランサン」とか「遠い声を聞く女 ジョージア・オキーフ」と言った具合です。両方ともおすすめですよ。人気があって図書館でなかなか借りれませんでした。

投稿: face(ぽっかぽかさんへ) | 2004.09.02 21:39

こんばんは!
山本容子さんの本、とっても素敵ですね。
ますます読んで(見て)みたくなりました。
山本容子さんご自身がとても輝いている方ですよね。。。
あんな素敵な大人の女性、憧れます。
私はほど遠いのですが・・・・(笑)
本の紹介して頂いてありがとうございます。

PS.明日のレーザーの手術頑張ってくださいね。
     

投稿: ぽっかぽか | 2004.09.03 01:59

こんばんは、ぽっかぽかさん。
山本容子さんは確かに輝いて大人の魅力がある方だとは思いますが、ぽっかぽかさんはまた違う魅力のある方だと思います。

手術の方はとりあえず成功というか。
こんなもんかという感じで、あっというまに終わりました。
後は3週間ぐらいで傷が消えるそうです。
これで人生が少し明るくなるかな(笑)。
心配していただいてどうもありがとう。

追伸 稲刈りがもうはじまって、稲藁を焼く匂いがするんですね。
田舎ではもっと遅い季節に稲藁を焼きます。
あの匂いを嗅ぐととても懐かしい気持ちになります。

投稿: face(ぽっかぽかさんへ) | 2004.09.03 18:28

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