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2004.08.16

映画『この森で、天使はバスを降りた』をDVD版で見た

 冬、五年間刑務所に服役していたある女性が刑期を終え人生をやり直すため、メイン州のさびれた小さな村にバスでやってきた。そして「スピット・ファーヤーグリル」という名前のレストランに住み込みで働くことになる。最初、そこの女主人ハナをはじめ、お客たち村人はその女・パーシーを好奇の目で見る。その目に耐えられなかったのか、パーシーは五年間刑務所に服役していたをカミングアウトする。やがてハナの甥の嫁のシェルビーが手伝いに来てくれて、だんたんと村人たちともお互いに心開いてうち解けていく。そしてハナが「スピット・ファーヤーグリル」を売りたがっていることを知ってパーシーはレストランをかたに作文コンテストをすることを提案する。それが見事成功し、村人を巻き込んでさらに交流が深くなっていく。この映画のひとつのみどころであろう。そしてだんだんにパーシーの過去があかされていく。もう一方で、そのレストラン女主人ハナにはベトナム戦争に行って心を病んで傷ついて帰ってきた息子イーライがいた。イーライはそのため、山の奥に住んでいて食料をハナから与えられ、しかも村人には内緒にされていた。それに気付いたパーシーはお互い心に傷を持っている者のシンパシーで彼に近づいて交流を図ろうとするのだ。それが甥の心ない嫉妬からか事件に巻き込まれパーシーは最後に死んでしまうのだ。最後にパーシーによって心開かれた村にコンテストの優勝者がやってきて映画は終わる。
 イーライは映画では語っていないけれども、ベトナム戦争でおそらく人を殺している。若い頃、村の羨望の的だった彼は、そのため傷ついて人と交わろうとしない。そしてパーシーも過去に人を殺し、しかも自分の子供まで失っていたのだ。そんなパーシーだからこそイーライの存在に気づいた。そしてイーライだけでなく村人の閉ざした心を開くことが出来たんだと思う。もしもパーシーがそんな過去を持っていなかったら、そんなにも病んだ心が存在することなんて想像さえできなかったろう。最後が悲しい、なぜパーシーは報われなかったんだろう、疑問は残る。そしてパーシーの変わりにコンテストの優勝者が、心開かれ再生した村にやって来ることが更に自分にとっては悲しいことだった。
 ・タバコをやめてもう何年にもなるけど、この映画を見てまた吸いたくなった。
 ・それから、パーシーのファッション(重ね着)が気にいった。
 ・ハナの帽子がカッコ良かった。
 ・パーシーがジョディー・フォスターに似てた。
 ・シェルビー役の女優もいい味だしてた。
 ・メイン州(ニューイングランド地方というのか?)は美しい。
 ・甥がいやなヤツだった。

 次の日『トーク・トゥ・ハー』を観る。これついてもいずれ書きたい。

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