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2004.06.04

京都発自前文化

 京都市上京区今出川通寺町西入ル。京都の住所は面白い。こんな住所に今も「ほんやら洞」はある。でも同志社・京大文化圏のちょうど真ん中に、位置しているといった方がわかりやすい。自分は行ったことはないが、「自前の文化」を求め1960年代半ばこの店はできた。名前は忘れたが、その喫茶店をつくったひといわく、「当時すべての文化はつくられたものだった、すべてはもうすでにそこにあった。そんなのがいやで自前の文化を創ろうと思った」当時、世の中はベトナム戦争反対、ヒッピー、ドロップアウト、インド放浪などなど。そんな世間からはみ出した連中がこの「ほんやら洞」にあつまった。中心になった人は、詩人の有馬敲、片桐ユズル、秋山基夫、中山容などが「自前の詩」を朗読会で発表したり、当時、流行していたフォークシンガーをも巻き込んで「自前の歌」の発表の場になっていった。まさにここに関西フォークの熱き魂たちを巻き込んで「自前の文化」が花開いていった。そのへんの事情は『ほんやら洞の詩人たち』晶文社に詳しい。
 「自前の文化」ということで、今日入手した『Arne』も「自前の文化」をめざしたものだろう。今までの既成の雑誌ではつまらない、もっとこんな雑誌がほしい。なら自分でつくってしまえ。手作りというとなんか安っぽいが、たとえばボタンが割れない壊れないおしゃれな身体にフィットしたシャツが欲しい。でもない、ない、ならつくってしまえ。これが自前であり、手作りなんだと思う。そこには文化を自分に引き寄せる、あるいは、自分のものにしたい。生活を自分の手に戻したい。自分なりの生き方をしたい。ということだと思う。ついでに隣に『Lingkoran』リンカランという雑誌が「京都」を特集していたのでそれも買ってきた。なんか京都人よりも京都に詳しくなるかもしれない。

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コメント

『Arne』を入手されたんですね! すばやい!
しかも京都を特集している雑誌まで。
京都人より京都に詳しくなられると、困りますぅぅぅ。

ところで「今出川通寺町西入ル」などという住所だけで、地図がなくても京都人はたどり着けるってご存知でしたか?
京都独特の「上ル」「下ル」は、それぞれ「北上する」「南下する」を意味していて、「西入ル」はそのまま「西に入る」なんですよ。
(もちろん「東入ル」もあります。)
あとは碁盤の目になっている通りの名前さえ覚えておけば、市内のたいていの場所には行けます。
前述の「今出川通寺町西入ル」の場合、今出川通と寺町通の交差したところを西に入ったところ、という意味ですね。
我が家の住所も同じような表記になっていますよ。

「ほんやら洞」を検索してみたら、全国各地に同じ名前のお店があってビックリ。
そんななか、京都の「ほんやら洞」は「京都の学生なら知らない人はいない」くらい有名らしいですね。
……ごめんなさい、知りませんでした。
白状します。私は同志社の出身です……それなのに。なぜ?!

投稿: きむらいあん | 2004.06.05 00:39

こんにちは。
京都の住所はそういう風になってたんですね。
目から鱗です。まさに伝統の文化ですかね。
あるいはルなんてカタカナが入ってるのはやはり自前の文化なのでしょうか。伝統のあるところには、必ずその批判というか反発といかそんな文化が育つのではないでしょうか。いずれにしても伝統があってはじめてでてくる、京都はそんな街のような気がします。東京は、住所までレディメイド。伝統のある町名が何丁目何番地何号となっていたりする。唯一、「自由が丘」だけが、市民の名付けた地名がそのままに現在も使われていると聞いたことがあります。
 同志社だったんですね。どおりでただ者ではないと思ってました。納得。
 『Arne』はまず紙の手触り風合いがいいですね。それからいろんな細部。たとえばノンブル。題字のロゴがそのまま真っ赤な色つきでノンブルとしてそこにあるのはセンスいいですね。それから四角四面のカッチっとなりやすい角判の写真を微妙にその枠だけを左右に振った心憎いばかりの配慮。コンテンツの微妙に揃えないルーズさが誌面全体の雰囲気をたるいが、それ故にボタンをはずしたような楽しさ。そんな気分が誌面全体に漂っていますね。それに、記事も面白い。自分が買ったのはvol.7なんだけど、vol.3にイラストレーターの安西水丸さんのファッションが載ってました。どちらにしょうか迷ったんですけど、結局vol.7にしました。これから、わからないようにマネさせてもらおうかな。な〜んちゃって。

投稿: face(いあんさんへ) | 2004.06.05 12:18

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